2015(平成27)年4月14日(火)から、本年度の「生活支援技術V」の授業が始まりました。これは、介護に関する基本的な技術を身につけるための授業です。
従来は教員のデモストレーションを見た後に実技を行っていましたが、今年度は「根拠を自ら考え、拡げ、確かな技術の獲得」をテーマに、授業改善に取り組んでいます。
第1回目の様子をご紹介します。
この日の単元は「移動」です。本時のねらいは3つです。
1.寝返り、起き上がり、そして座位までの一連の動作を、根拠を押さえて、安全・安楽に実施することができる。
2.動かした後の気分や姿勢の確認等、利用者の状態観察ができる。
3.実施者の動きを撮影し、客観的に見ることで、動作の確認ができる。
私たちは、排泄のためトイレに行ったり、食事をするため食堂や台所へ移動したり、旅行や買い物に移動したりと、日々いろいろな目的のために移動を行っています。「移動」は単にA地点からB地点に位置を移すことではなく、
「何らかの生活行為のため」と「自分らしい生活を継続するため」の二面性を持つ、生活の基本となる行為です。
本授業では、まず『寝返り→起き上がり→座る(座位姿勢)』という一連の動作を学生が実施し、その動作を撮影しました。実技の実施後、それぞれの取り組みを大型液晶のタッチパネルに映し出し、各グループで振り返ることで、確実な技術を根拠とともに理解できるようにしました。
チェック項目は全部で22あり、それぞれ「できたか」「できなかったか」、「適切に行われていたか」「安全・安楽に行われていたか」を意見交換しました。
グループ評価の後、全体に対して教員がポイントを説明しました。
■授業後の感想
・デジタル機器を使用して授業をするのはとても良いと思いました。授業の効率化が図れるし、実技中の様子を客観的に見ることができました。「ここがうまいね」とみんなで動画を見ながらの意見交換にもつながりました。
・実施の様子を撮影するのは初めてだったけれど、細かいところも見返すことができていいと思いました。映像を見ることで1年次に学習したことを思い出したし、意見交換をとおしてメンバーから貴重な意見をもらうこともできました。
・実施中は、記録者と撮影者だけしか見れない部分も、ビデオに撮ることでみんなが確認でき、自分自身も思っていた以上に反省点を見つけることができました。