平成28(2016)年4月22日(金)2限、福祉学科2年生が1年次後期に行った介護計画実習の報告会を開催しました。介護計画実習のねらいは、受け持ち利用者の全体像を把握することです。
また1年生もこの報告会を聴講しており、今後参加する基礎実習への意識・関心を高めていました。
2年生の学生A
「今回の報告会で、改めて情報収集の難しさを実感するとともに、自分の行動を振り返る機会となりました。他の学生は、本人の思いを聞き出すために、コミュニケーションをとる場所を変えたり、周囲にある写真や本などを利用しながら、本人の趣味を生かした取り組みをしたことを知りました。もっと場所を工夫したり聞き方を変えるなど、いろいろな点に配慮すべきだったと思いました。今後は、利用者の自尊心を守る点と安全に気を配る点を意識しながら情報収集に努めたいと思いました。」
2年生の学生B
「報告会を通して、自分は単に情報収集を行っただけであり、わかったことをもとに『どうして○○できないのか』『どうして○○するのか』など、原因や理由まで知ろうとしていなかったことに気がつきました。車いすを自走される利用者が『連れてって』と言われることに疑問を感じていましたが、むしろ学生がそばにいることで利用者自身がやろうとする意欲をなくしてしまったという発表を聞き、もしかすると自分の受け持ち利用者の場合も同じかもしれないと思いました。利用者一人ひとり、なぜそのような言動をされるのかを職員に聞くだけではなく、自分でも観察したり考えたりすることが大切だと思いました。」
1年生の学生C
「先輩方の報告会で分かったことが、たくさんありました。最初にまずやっていたことは、受け持ち利用者と会話をすることでした。資料だけで相手のことを把握するのではなく、実際に関わってみて相手を知ることが大切だと分かりました。しかし、相手のことを知りたいという気持ちが大きくなりすぎて、相手の気持ちを考えずに質問攻めにしていはいけないことも分かりました。相手との普段の会話の中で、情報をうまく引き出せるかが大切です。普段からそのように意識していないので、今からでも意識して話をしていきたいと思います。」
1年生の学生D
「今回の報告会は、利用者の情報収集というテーマのもとで行われていました。すべての報告で『観察』という言葉が述べられていました。観察といっても、表情で読み取る人、行動で読み取る人など、それぞれの取り組みがあることがわかりました。利用者が自力でできる部分、できない部分を観察することで、相手を理解することができたと述べられていて、実際に利用者の生活を観察することで、さまざまな情報が得られたのではないかと思いました。観察だけでは得ることができない情報は、コミュニケーションから収集していることもわかりました。加えて、多くの人が実践していたのは、多職種連携でした。具体的には、看護師、作業療法士や理学療法士、栄養士などから情報を得ていました。それぞれの職種の視点や専門性から利用者を支援しており、多職種間の情報共有がより精度の高い個別支援を可能にしていることを知りました。」