2018(平成30)年9月3日(月)〜9月5日(水)の3日間、新潟県新潟市の朱鷺メッセで第65回 日本栄養改善学会学術総会が開催され、本学専攻科食物栄養専攻からも多数の教職員と学生たちが参加しました。
示説発表では、本学専攻科の学生たちが教員と共同で9つの研究発表を行いました。
「地域における高齢者の栄養状態の把握」
「栄養・作業・運動療法により認知症状が維持・改善した高齢認知症症例」
「栄養・作業・運動療法により認知症状が維持・改善しなかった高齢認知症症例」
「一般成人女性における糖代謝マーカー及び血圧に対するトランス脂肪酸1.5%エネルギー摂取の影響」
「脂質摂取と血中脂質および糖代謝マーカーとの関係−β3アドレナリン受容体遺伝子のタイプ別解析−」
「短大生の昼食に影響を与える要因」
「高齢者を対象とした、乳和食の開発と普及活動」
「発芽玄米摂取によるアレルギー性鼻炎症状の改善」
「発芽玄米摂取によるアトピー性皮膚炎症状の改善」
会場では、熱のこもった質疑応答が交わされていました。
参加した学生たちは、この日勉強したことを今後の研究、学位取得や国家試験受験に生かしていきたいと決意を新たにしていました。
なお、来年度の第66回 日本栄養改善学会学術総会は富山市で開催され、本学も富山県唯一の栄養士養成校として運営に協力します。
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臨床栄養学分野の国際学術誌「Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition」に、本学専攻科学生と教員の共同研究論文が掲載されました。
本論文は、インターネットで公開されており、無料で閲覧することができます。
「Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition」Webサイト
在学中の酒造さんと二谷さん
本学食物栄養学科卒業生で、2015(平成27)年から2017(平成29)年3月まで専攻科食物栄養専攻で学んでいた酒造明莉さんと二谷千晶さんは、竹内教授らの指導のもと、特別研究としてトランス脂肪酸と血中コレステロールに関する研究を行いました。
その研究成果について、竹内教授が英語学術論文としてまとめた内容が掲載されたものです。
研究の概要は、以下のとおりです。
【タイトル】
Supplementation with trans fatty acid at 1% energy did not increase serum cholesterol irrespective of the obesity-related genotypes in healthy adult Japanese
(日本の一般成人において、1%エネルギー(%E)のトランス脂肪酸摂取は、肥満遺伝子のタイプに関わらず血中コレステロールを増加させない。)
【目的】
トランス脂肪酸を過剰に摂取すると脂質異常症や動脈硬化を招くなど健康を害することが明らかになっている。
日本人のトランス脂肪酸摂取量は欧米人に比べて少ない。低レベルのトランス脂肪酸摂取による血中脂質濃度に対する影響は十分に明らかではない。本研究では一般成人男女に対して1%Eトランス脂肪酸を4週間追加摂取する介入試験を行い、血中脂質や糖代謝マーカーに対する影響について検討を行った。
【方法】
対象者は富山県在住の20〜60歳代の一般成人男女53名であった。試験は二重盲検並行比較試験法を用い、トランス脂肪酸をほとんど含まないひまわり油を用いたクッキー(対照食)群および部分水素添加菜種油クッキー(トランス脂肪酸)群に被験者をランダムに分けた。トランス脂肪酸食群においては1%Eのトランス脂肪酸を含むクッキーを、対照食群にはトランス脂肪酸をほとんど含まないクッキーを4週間毎日1枚摂取してもらった。試験前及び試験期間中に食事調査を行った。また、試験終了後に早朝空腹時の採血を行った。血液検査は、総コレステロール、LDL-、HDL-コレステロール、中性脂肪、血糖、インスリン、HbA1cを測定した。また、肥満関連遺伝子(FTO遺伝子、β-3アドレナリン受容体遺伝子)のタイプ(一塩基多型)についても検査を行った。
【結果および考察】
試験前のトランス脂肪酸摂取量は両群ともに0.35%Eであり、試験期間中は、対照食群で0.28%E、トランス脂肪酸食群で1.31%Eであった。試験中のエネルギー摂取量及び脂質摂取量には群間で有意な差は認められなかった。対照群とトランス脂肪酸群の間で血中総コレステロール濃度、LDL-及びHDL-コレステロール濃度、中性脂肪において有意な差は認められなかった。血糖、インスリン及びHbA1cにおいても群間で有意な差は認められなかった。赤血球中のトランス脂肪酸量は、対照群と比較してトランス脂肪酸群で有意に高い値であった。遺伝子タイプ別に解析を行っても同様な結果を示し、遺伝子のタイプによって、トランス脂肪酸摂取の影響が異なることはなかった。本結果より、2つの肥満遺伝のタイプにかかわらず、一般成人男女に1日1%E程度のトランス脂肪酸を4週間追加摂取してもも血中脂質濃度に対して大きな影響を及ぼさないことが示唆された。
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2018(平成30)年5月24日(木)、専攻科食物栄養専攻2年次に開講している公衆栄養学特論Tで、大阪市立大学大学院 教授 由田克士先生をお招きして特別授業(公開授業)を実施しました。
由田先生は、公衆栄養学の専門家として全国規模で活躍されており、今回の特別授業では、我が国の健康・栄養の現状や栄養疫学などについて、詳しく分かりやすい説明をしていただきました。
専門的な授業を受けて、学生たちは、管理栄養士国家試験合格に向けて、決意を新たにしていました。
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富山短期大学専攻科修了生を対象とした研究生制度(無償)が来年度からスタートします。
この制度は、管理栄養士国家試験早期化に伴い栄養士養成施設卒業生が卒業時に受験できないことに対応した全国でも先進的な本学独自の特別な教育システムです。
この研究生制度では、以下の教育を行います。
@理解が不十分な科目および興味のある科目の授業への参加
A勉強会(スモールグループ教育)への主導的開催
B模擬試験の定期受験
C特訓講座への参加
D特別研究の実施
Eチーム医療を考えるとやまいぴー(富山大学医学部主催)への参加など
F登校日の設定 週2〜3日
Gホームルームの設定 月1回程度
10月末に研究生選考面接が行われ、11月に研究生入学手続を行いました。専攻科2年生全員が研究生として来年活動し、管理栄養士国家試験の合格に向けて勉学に励みます。
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2017(平成29)年7月21日(金)に、南砺市クリエイタープラザで専攻科食物栄養学専攻の2年生と深井教授が、「南砺の農産物と有色素米ペーストを混合させた調理加工品の開発」の研究成果を発表しました。
この事業の趣旨は市内業者とのマッチングの可能性を探り、新たな魅力ある商品を生み出す販路を開拓することにあります。
発表後の交流会では、子ども向けおやつ「有色素米ビスキュイ 南瓜ディップ添え」、「有色素米黒豆入りブラマンジェ」、若者の朝食に考案した「南瓜と有色素米生地のピザ」を試食してもらいました。今後は市の特産品と有色素米ペーストとのコラボをさらに進め、地域の食育活動に貢献したいと考えています。
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